ティグレフォーラム議員研修会を開催(西日本・東日本合同)

 2016年8月26日、大阪市のドーンセンターにて西日本・東日本合同のティグレフォーラム議員研修会が開催されました。今年は参議院選・東京都知事選と大型選挙が続き、合同の開催となりました。

 議員研修会では、大塚耕平参議院議員より主に政府の金融政策について解説いただきました。

「これからの日本経済はどうなるのか」 大塚耕平参議院議員

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現在の経済状況に対して景気を押し上げようと金融政策のアクセルを目いっぱい踏んでいる状況で、マネタリーベースは過去最高の400兆円を超えている。まさに「異次元」の緩和ながら、赤字国債も1000兆円を超える発行残高となっていて、株価は2015年8月7日の日経平均20,725円をピークに15〜16,000円と低迷している。また、円相場も100円前半で円安期待を裏切る結果となっている。

誠意をもって解説するならば、今、我々は壮大な社会実験を行っている最中で、経済の専門家はこれから景気がよくなるなどといろいろ言うが正直、誰にも答えが出せない。ただはっきりしているのはいずれ異次元の緩和、200兆円以上のマネタリーベースの後始末をしなければならない時がくることだ。

そのように大塚議員は警告し、金融政策を政権の思惑で利用してはならないと締めくくりました。

 つづいて、講師に豊永厚志前中小企業庁長官をお迎えして、地方創生をテーマに記念講演会が開かれました。

「地方創生と中小企業・小規模事業者」 豊永厚志前中小企業庁長官

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小規模企業振興基本法が制定されて中小企業政策の焦点が絞りやすくなった。今後は地方創生の本格的な展開として、ローカルサービスの生産性向上や人材育成、官民が力を合わせた取り組みに対する支援などを展開するなどの閣議決定を行った。

そのために、情報支援(地域経済分析システム=RESAS)の矢、人材支援の矢、財政支援の矢と地方創生版3本の矢を準備している。少子高齢化等労働力の減少や事業継承の低迷により小規模事業者は約9万人減少しており人材確保は難しいのが実情だが、地域の経済を支えているのは中小企業、とりわけ小規模事業者。創意工夫をもって地域の各課題を乗り越えて活動をしていただきたい。事業目的別に支援事業や補助金の予算付けも行っているので是非利用していただきたい

そのように豊永氏は地域社会の創生実現のための方策などを提起されました。

 その後、各議員の皆さんから議会報告と自己紹介が行われ、懇親を兼ねた議員交流会へと移りました。

※ティグレフォーラムでは、前日の8月25日に地方創生の現場である京都府右京区京北地区の視察を行いました。

※RESAS(地域経済分析システム) https://resas.go.jp/
・官民が保有する産業・人口・観光等の地域経済に関わる様々なビックデータを見える化。
・ワンストップで、広報・普及、活用支援、開発・改善、利便性の向上を推進。

関連記事:「地方創生☆RESAS(リーサス)地域セミナー2016が開催」

 

※地域・まちなか商業活性化支援事業
http://www.meti.go.jp/main/yosan/yosan_fy2016/pr/i/i_chuki_09.pdf

※中小企業信用補完制度関連補助・出資事業
http://www.chugoku.meti.go.jp/yosan/pdf/28fy/28gaisan28.pdf