ティグレフォーラム2010年次総会にて2つの講演

 2010年4月16日に東京で開催されたティグレフォーラム2010年次総会に併せて、講師2名[荒井聰内閣総理大臣補佐官][本郷孔洋公認会計士・税理士]をお迎えして2つの講演が行われた。

「政権交代の意義と民主党政権の戦略」

荒井聰 内閣総理大臣補佐官(衆議院議員)

 

 荒井聰内閣総理大臣補佐官を講師に、鳩山政権が推し進めようとしている「新成長戦略(基本方針)〜輝きある日本へ〜」を柱とした講演が行われた。

 まず過去の成長戦略の失敗の話からはじまり、「公共事業依存」「市場原理主義」による成長戦略の問題点が明らかにされた。鳩山政権が進めようとしている「需要からの成長」戦略は、環境・健康・観光で100兆円超の需要が起き、国民生活の向上に主眼をおいた成長戦略であることが説明された。

「税制改正の方向と税務・会計事業の将来」

本郷孔洋 公認会計士・税理士(辻・本郷税理士法人理事長)

 

 本郷孔洋公認会計士・税理士からは、鳩山政権による「平成22年度税制大綱〜納税者主権の確立に向けて〜」を中心に講演が行われた。

 まず最初に今年は庚寅の年であり、これまでの流れや仕組みが打ち壊され、「新時代に適応する新しい仕組みの構築」が行われる年であることが報告された。今回の税制改正大綱の特徴として、納税者主権の確立がハッキリと打ち出されており、従来のような無予告の税務調査がなくなり、その反対に税務訴訟が増えるのではないとの見解が明らかにされた。